車椅子はウチでは非常に大切なアイテムとなっている。2世帯同居でばーちゃんが足が悪い。そんなワケでウチでは車椅子は普通に生活の一部になっているのだ。
さて、車椅子と一言に言っても様々な種類があります。しかし、車椅子になじみのない方にとって種類は単一と思われていることも少なくありません。
そこで今回、車椅子が生活の一部になっているオレから車椅子の種類について紹介していきます。
これを読めば、車椅子にはどんなものがあるのかを知ることができるのではないでしょうか。
この記事に書いてあるコト
車椅子の種類
最初に車椅子のタイプを紹介していきます。
車椅子と言うとスーパーの入り口でカートの横に置いてあるタイプをイメージしますが、これはほんの一例です。
ここでは主な種類として、自走介助兼用車椅子、自走式車椅子、介助式車椅子、そしてティルトリクライニング車椅子や室内用車椅子があります。
競技用などを含めると無数にありますが、日常生活で利用されることが多いこれら5種類の車椅子についてまとめました。
自走介助兼用車椅子
名称が長いですが、車椅子と言ったらこのタイプをイメージする方が多いのではないでしょうか。
一般的なタイプであり、もっとも普及しているタイプです。
自分で動かす(自走する)ためにタイヤの横にハンドリムと呼ばれるハンドルがついていることと介助しやすいように押し手が後ろにつき、ブレーキも装着されたモデルもあります。
車椅子の定番タイプとも言える構成で組まれた車椅子です。
自走式車椅子
自分で動くことを前提に設計されたタイプです。
こちらは自走介助兼用車椅子よりも大きめのハンドリムがついていて自分で動かしやすいように最適化されているというのも特徴と言えます。
ちなみに後ろに押し手がついてはいますが、簡易的なものになっている場合が多く、自走介助兼用車椅子についているような介助者用のブレーキは装着されていません。
あくまで自分で動かすことをメインとした車椅子です。
介助式車椅子
介助専用の設計がされているのがこのタイプです。
自走介助兼用車椅子や自走式車椅子に装着されていたハンドリムが搭載されていないというのが特徴で、介助用の押し手にブレーキがついているという点が特徴と言えます。
これ以外にもタイヤのサイズが小さいため小回りがとても聞きやすく持ち運びすることや収納にも適したモデルが多いというのがメリットです。
また、軽いモデルも多いため旅行などでも利用にも適しています。
ティルトリクライニング車椅子
車椅子の背もたれにリクライニング機能を付けたタイプです。
車椅子は長時間座り続けることが多いため、モモやお尻にかかる重量によって床ずれを起こす場合があります。
そういったデメリットを回避するために背もたれを倒して背中や腰に体重を分散させることを可能としたのがこのタイプです。
基本的に介助式がメインですが自走式車椅子や自走介助兼用車椅子のタイプもあります。
また、ゆったりとくつろぎたい時、障がいによって姿勢の変換が必要なケースに適したタイプとして見ることも可能です。
加齢や障がいによるバランス機能の低下をサポートするという点にメリットがあります。
いずれにしても長時間車椅子利用が多いケースに適したタイプと言えるのがティルトリクライニング車椅子なのです。
室内用車椅子
車椅子にも室内での利用に特化したタイプがあります。それがこの室内用車椅子です。
特徴として、自走や介助が可能なだけでなく、小回りの利きやすさを意識した設計となっており、デザインがスリムになっています。
全体的にタイヤが小さめであり、長距離移動と言うよりは室内を自在に動かすことを意識した設計です。
さらに後方に2輪ほど車輪を追加してより安定感や方向転換を容易にしているというモデルもあります。
室内用と言うタイプではありますが、都市部や区画が近代化されていない狭路の多いエリアでも屋外で活躍してくれるタイプです。
タイヤの種類は?
車椅子には大まかに二つの種類のタイヤがあります。
空気の入ったエアタイヤ、そしてノーパンクタイヤです。
エアタイヤは自転車のように空気が入ったタイヤで、パンクのリスクはありますがクッション性が高く快適性もあります。
ノーパンクタイヤは空気の代わりに樹脂を詰めてあり、メンテナンスが簡単です。
ただし、空気ではないためクッション性が低く屋外ではやや快適性に欠けるタイヤになります。
ただ、車椅子の空気タイヤがパンクすると、パンク修理がちょっと大変だったりします。
車椅子のパンク修理とタイヤ交換の方法 【自転車屋さんでは断られるかも】
用途に応じて利用するのがオススメです。
ホイールの大きさ
タイヤの種類は前輪と後輪があります(室内用は後輪の後ろにもう一つ後輪のペアがある)。
前輪に関しては、どの種類も共通して小さなものが採用されていますが、後輪に関しては様々なホイールの大きさがあります。
自走介助兼用車椅子や自走式車椅子は自走しやすいように大きめのハンドリムをつける関係から18~24インチのホイールを採用していることがほとんどです。
同様に室内用もここまで大きくはありませんが、それに準じたサイズのホイールを採用しています。
介助式車椅子はハンドリムをつけずに介助者のコントロールがしやすいように後輪タイヤを12~16インチにしてあるのが特徴です。
このように用途に応じてホイールのサイズも異なります。
フレームの種類
自転車のフレーム同様、車いすにもフレームがあります。
軽量で扱いやすいことから主流になっているアルミや頑丈で安価な車椅子を製造しやすいメリットがあるスチールのものです。
いずれもメリットがありますが、運びやすさから個人用はアルミ製、頻回の利用機会が多いことから病院や施設用はスチール製が選ばれる傾向にあります。
車椅子の選び方
車椅子というと障がい者というイメージがありましたが、高齢化が進む現在の状況では車いすは誰もが使うツールとして捉えられるようになりました。
車椅子の選び方車椅子を選ぶにあたってポイントがいくつかあります。それは、座幅、前座高、折り畳みの有無、そして重量です。
今回、そんな身近なツールになりつつある車椅子のおすすめモデルを紹介し、まとめていきます。
座幅をチェック
座幅とは一言で言えば座る面の横幅です。
この幅の目安としてお尻の幅に4~5cm程度プラスしたサイズが最適なものになります。
大まかな目安として大柄な方(男性など)は43㎝以上、小柄な方は38㎝以下と言ったものが目安ですが、実際に測ってみるのがおすすめです。
前座高をチェック
前座高は地面からイスの座面までの高さです。
この目安として膝からくるぶし(足首)の長さに5cm足した程度の高さになります。
ただし、足こぎ用というモデルに関しては+1~2cmが目安です。
車椅子の幅はもちろんですが、この座高のチェックは必須です。特に高齢女性は背が低い場合もあるので、脚がフロアに届かないと非常に扱いにくい車椅子になってしまいますし、そもそも危ないです。座高の高さは必ずチェックをしましょう。
折りたたみチェック
車椅子は病院で貸し出されるものやスーパーにあるタイプはほぼすべて折りたたみできるタイプですが、実は車椅子にも折りたたみできないタイプが多数あります。
これらは自室などで利用することを前提としており、丈夫で様々な機能がついているという特徴があるのです。
こういったことから、車に乗る場合は折りたたみの車椅子を別に用意するか、特殊な福祉車両でそのまま載せる必要があるという点に注意しましょう。
重量チェック
重量も重要です。
自室などで利用する分にはどんなに重量が重くともそこまで問題ではありませんが、外出などで車に積載する場合は介護の負担が大きくなります。
また、旅行先でも出し入れがとても大変になるため重量はチェックしておくのがおすすめです。
また、重量つながりで耐荷重も重要と言えます。
ほとんどの車椅子は耐荷重が100キロ程度ですが、軽量モデルはそれを切ることがあるため車椅子に乗る人の体重もチェックしておきましょう。
おススメ車椅子7選!
Nice Way(ナイスウェイ) 自走式折りたたみ 車椅子【座面幅約46cm】
出典:アマゾン
- 自走式兼介助用にもなる最新式車椅子
- パーツを装着することで前輪と足置きは干渉しません
- 全幅約66cm/(折り畳み時)(約35cm)
- 全高約90cm 全長約100cm ひじ掛け高66cm
- 座面長約37cm 座面幅約46cm 座面高約46cm
- 重量約11.0kg 耐荷重約90kg
- 材質:アルミ
- 前輪径※約15.0cm 後輪径※約50cm ハンドリム(後輪外側のリング)径※約40cm
Nice Way(ナイスウェイ)は低価格帯の車椅子です。
自走式兼介助用にもなるという点がメリットであり、ブラックをベースにした外見はとてもシックと言えます。
低価格帯でもシックな外見の車椅子が欲しいという方におすすめのモデルです。
ケアテックジャパン 自走式 アルミ製 折りたたみ 車椅子 CA-10SU
出典:アマゾン
- シートは外して洗濯可能
- 車体寸法:全幅62cm×全高87cm×全長97cm
- 折り畳み寸法:全幅32cm×全高68cm×96cm
- 車輪:前輪6インチ×後輪22インチ
- 重量:約12.5kg 耐荷重:100kg
ケアテックジャパンのハピネスです。
このメーカーは福岡に拠点を置く車椅子の専業メーカーで、低価格でありながら優れたモデルを多数開発しています。
このハピネスは自走や介助の両方で利用できるモデルであり、更に豊富なカラーバリエーションで自分に合ったモデルを選べるのもポイントです。
それでいて重量も約12.5kgと13kg以下に抑えられているという点も魅力と言えます。
楽々健 折り畳み式車椅子 自走式 軽量
出典:アマゾン
- 軽量アルミニウムフレーム
- 本体:幅57×奥行94×高さ92cm 座面:幅43cm×奥行35cm×背面高さ42cm
- タイヤ:前輪6インチ、後輪20インチ
- 【重量】12.5kg【耐荷重】100kg
- 【折り畳み時サイズ】幅28×奥行90×高さ73cm
- ハンドリム・介助用ブレーキ付きで自走・介助型兼用
楽々健の折り畳み式車椅子です。
この製品は東京の介護ブランドを運営する楽々健株式会社が販売しています。
総合福祉メーカーとして、介護のノウハウが豊富な同社が提供する車椅子であり、持ち運び便利な点や自走しやすいといった点がメリットです。
衣類の挟み込みや巻き込み防止、また外出時は泥跳ね防止と言った安全性にも留意したモデルでもあります。
Nice Way2(ナイスウェイ) 折りたたみ式 車椅子【座面幅約46cm】
出典:アマゾン
- 女性はもちろん欧米仕様でゆったり座りたい方におすすめ
- 全幅約54cm/(折り畳み時)(約28cm)
- 全高約93cm 全長約108cm 肘高(折り畳み時高さ):75cm
- 座面長約40cm 座面幅約46cm 座面高約50cm
- 重量約14.0kg 耐荷重約90kg ・材質:アルミ
- 前輪径※約20.0cm 後輪径※約30cm
Nice Way2です。
これは先ほど紹介したNice Wayの別モデルになります。
折りたたみ式で構造も軽量化を図っており、シートベルトもついていることからずり落ちるというリスクもありません。
クルマでの利用が多いという方にはおススメのモデルと言えます。
楽々健 折り畳み式車椅子 介助型 軽量アルミ製
出典:アマゾン
- 介助型軽量アルミ製折り畳み車椅子
- 本体:全幅47.5(後輪部)×奥行86×高さ88cm(ハンドルまで)
- 【座面サイズ】幅36.5×奥行37×高さ46cm
- 【折り畳み時サイズ】幅約35×奥行約70×高さ約60cm
- 【重量】6.7kg
- 【耐荷重】約75kg
楽々健のベーシックなモデルです。
簡易車椅子というジャンルに入る車椅子で、サイドガードやホイールのサイズを小さくし、さらに自走機能を省略したモデルに仕上げられており、僅か6.7kgまで重量を低減しています。
自走出来ないため普段使いには適していませんが、旅行や外出など介助者がいる場合には便利なモデルです。
カドクラ 自走用車いす チャップス A101-AR
出典:アマゾン
- 全幅(折り畳み時) 約63cm (約30cm)/全高(背折れ時) 約87cm(約75cm)
- 全長 約106cm/重量 約12.8kg/耐荷重 約100kg
- 座面幅 約45cm /座面長 約40cm /座面高 約50cm
- 前輪径 約20cm/後輪径 ※約59cm
横浜に本社がある車椅子ブランド、カドクラの車椅子です。
海外のOEMを利用して低価格で車椅子を提供していることで定評があります。
こちらのモデルはNice Way2に似たデザインではありますが、利用しやすくよりお求めやすい価格で販売しているというのがポイントです。
まとめ
車椅子は、今やだれもが使う可能性があるツールです。そんな車椅子の選び方やおすすめのモデルを紹介しました。
家族が知人が、そして自分が使うかもしれない車椅子、そんな車椅子で納得のいくチョイスをしていきましょう。種類ごとにメリットやデメリットがあり、それに応じて最適なものをチョイスする必要があります。
それ以外にも素材やタイヤの種類など意外と多くの選択肢があるので、自分や家族の用途に応じて適した車椅子を選びましょう。
きっと自分にとって、家族にとってベストなものが見つかります。